急に歩きなさいと言われて…
ギブス外れた次の診察の話です。
前の診察の時にやけになって1人で病院に行ったことが何かしらの経験値を上げたようで、今回も1人で行く。
今日はすごく空いていて、いつものお年寄りが集う賑やかさはない。
受付を済ますとすぐに呼ばれて診察。経過は順調なようで、
ではこれからは歩いてください。最初は怖かったら杖ついて。慣れてきたら杖なしで。
ただ、それだけ。
ヒビという軽度の骨折だからか、先生の方針か、はたまた、あなたにはこの説明で十分、ということなのか?
リハビリとかあるんじゃないの??
ボクノケガ、カルイカラ?アルケバイイノ?
センセイ?ソレダケ??
カタコトのガイジンさんみたいに勝手に脳内で変換されつつ、診察室を出る。
腰掛ける間もなく会計も終わり、次の予約を取ってあっという間に全て終了。
またもや拍子抜けした感じで松葉杖をついて病院を後にして車に向かう。
コレカラ、ボクアルクノ??
と脳内ではまだきょとんとしている。
あ!歩けと…。ようやく我に返って?歩こうとしてみる。
ギブスでも足をつく事はあったけど、歩く用にヒールが着いたギブスでもなかったので、さすがに歩きはしない。1カ月ぶりの二足歩行…プラス松葉杖二本の四足歩行。
痛めた左足が3足、右足が1足。これで歩けないはずが無い。
スムーズに歩ける!あぁ、歩くとはこういうことだったな!パッと気持ちが晴れた。調子に乗って少しスピードアップ。スタスタ歩く。
なんや歩けるやん!もう治ったわー、いやーギブス生活長かったなー ………
…………。。
………自分に嘘をつくのはやめよう。
ありのままを受け入れよう。。自分らしく生きること。それが一番大事。
知っている。。痛いのは知っている。痛くないように上手く歩いているだけ……と。
ギブスが取れて、パンパンながらも晴れてスニーカーを履いた左足は、ただ地面に接地しているだけ…靴底の厚みと衝撃を吸収する事を考えると…左足はドラえもんのように僅かばかり浮いているに等しい…。
左足は一歩前へ置いてるだけ。歩いている風。
茶番は止めにして、少し体重をかけてみる。
あかんあかん!あかんでー!!痛いてー!
イメージは松ちゃん
痛さで声が 出そうになるのはこらえるが、目は見開いていたはず。
結局、体重を少しかけて何歩か歩いただけで痛さに負けてしまって、ドラえもん歩行に切り替え車に乗り込んで帰る。
家に帰る階段は、足をつく事によって安定して登るのが楽になった。
ギブスの時はいつも、登りきるぐらいのところ、あと1段というところで気が抜けるのか、腕力的にバテてくるのか、後ろに引っ張られるような錯覚に陥って、落ちそうで怖くなっていた。それが無くなった。
家に着くと、終わった終わったーとオフィスチェアーに座り込む。
立て!立つんだよ!そして歩け!!
これからも大変だ。ペースをつかんで頑張ろう。。