出来るとこから一歩ずつ。
ギブスが取れて、前の診察で先生に歩いてくださいと言われたのでなんとか歩いていくしかない。
慣れ親しんだ快適オフィスチェアーも卒業で、とりあえず骨折前のように家の中では過ごす。なるべくそのようにする。
立ち上がるのはどこかに手をついて。
なんとか二足歩行。痛い。一歩一歩がバシバシ痛い。
ドラクエのバリア床を歩くような。
ずっと険しい顔。耐え忍ぶ。
歩き出すと少しは慣れてくるんだけど、夜中のトイレとか、起きたばかりの時はそれはもうバリア床。
一歩がバシバシ痛い。
でも、これをしていかないといつまでたっても歩けないという事になる。
リハビリとばかりに立って洗い物を引き受けてみる。
左足が痛めた足なので、自然と右に体重をかけて傾きながら皿洗い。すぐさま腰が痛くなってくる。
痛いところをかばおうとする動きで、いろんな所が痛くなる。
これもリハビリと言い聞かせて洗う。
いつもはマイペースというか、トロトロ、水もダラダラと効率の悪い僕の皿洗い。その代わり丁寧。
でも、ミョーにテキパキ。自然と早く終わらせるように頭が動いて、たったと終わらせにかかっている。自分の中の最速ペースで洗う。
無意識。
それだけじっと立っている時間を減らそうとしていたということ。それだけ痛い。ずっと痛い。
手際よく食器洗いを終わらせると、普段ならやれやれ終わったーとなるところだけど、布団に直行して横になってしまった。
皿洗いしただけで具合悪くなって寝込むオッサン。。
よく頑張った、俺…と思っとこう。